――2月に出演する舞台「アンフェアな月」では、主人公の女性刑事・雪平夏見を演じられます。酒豪で男勝り、そしてワーカホリックという役柄ですが、ご自身と重なる部分はありますか。
ワーカホリックというのは似ているかもしれません。仕事に集中しているときは、余計なことは何も考えなくてすむ。ヒマになると、悩みが増えちゃいますから、次々に仕事をしているほうが楽に思えます。
この役をいただいたので、年末に飲めるだけ飲んでみようとしたけど、味覚が子どもなのか、お酒の味を受け付けないんです。飲むなら梅酒。最近は日本酒やハイボールも試しています。ただ、アルコールには強いみたいで、自分の限界はわからないんです。酔うと自分が架空の人物になった気分で、饒舌じょうぜつになれたりするのが楽しいですね。
――アクションシーンも多くて大変だと思いますが、体力作りに何かされていますか。
アクションは大好き。戦うのも好きなんです(笑)。
体力作りといえば、朝に30分間走るのを日課にしています。1分ダッシュして、1分歩くのを繰り返します。そうすると瞬発力がつくから、演技でもサッと動けると思うんです。それに、すごく汗をかいて、むくみが取れたりします。
その後は、熱いシャワーと水風呂を交互に使う「交代浴」です。代謝を上げてくれるし、これを始めてから肌も強くなったと思います。
ジムにも週3回通ってます。家では毎日、ストレッチをします。猫背にならないようにするのも目的の一つ。凜りんとした女性を演じるのに姿勢が悪ければ、「何か違うなあ……」となるので普段から気をつけているんです。
――食生活の工夫は?
ブロッコリーを食べています。始めて2年目ですが、毎日欠かしません。栄養が豊富で、とくに女性には良いというので。
それと、水を1日に2.5リットル飲むことにしています。これも代謝を上げ、むくみをなくして、太らないようにするためです。
――これだけ徹底していると、病気が入り込む隙もないですね。
かぜも引かないし、薬も飲まないですね。
両親も昔から健康なんです。子どもの頃、うちでは玄米しか食べなくて、他はみそ汁にお新香、たまに魚が付くくらい。おやつも乾パン。粗食ですよね。小学生になって初めて白米を食べたときは感動しました。
私が今、健康なのは、そのシンプルな食生活のおかげかもしれません。今でも粗食で十分なんですよ。
――故郷は福岡・糸島市。19歳で上京してAKB48に加わりました。アイドルを目指していたんですか。
そんなことはなくて、なれるとも思わなかった。ただ、幼い頃からおもちゃのマイクで歌うのが好きだったようで、そんな写真が多いんです。福岡のファッション専門学校に通っていたとき、「20歳になる前に、何か違うことをしてみたい」という挑戦心で、AKBのオーディションを受けました。落ちたんですけど、「このままでは福岡に帰れないなあ……」と思っていたとき、AKB劇場内のカフェで働くことを勧められたんです。それからAKBに入ることができました。
――ご両親は心配されたでしょう。
そうだと思いますけど、何も言わずに私に任せてくれました。「高校を出てからは、自分の責任で好きなように生きなさい」という考え方なんです。本当は「言っても聞かないんだろうな」と思ったのかもしれません。
私は思いつきで始めて、やって後悔するタイプですけど、やらないで後悔するよりいいかな。子どもを一人の人間として尊重してくれた両親には感謝しています。