『乃木坂46「真夏の全国ツアー2021 FINAL!」』セットリスト
2日目
OVERTURE
01. ごめんねFingers crossed
02. ジコチューで行こう!
03. 太陽ノック
04. おいでシャンプー
05. シンクロニシティ
【ランキングブロック】
06. ファンタスティック3色パン
07. せっかちなかたつむり
08. 錆びたコンパス
09. ひと夏の長さより…
10. ありがちな恋愛
11. 日常
12. 裸足でSummer
13. 全部 夢のまま
【期別ブロック】
14. I see…/4期生
15. トキトキメキメキ/3期生
16. アナスターシャ/2期生
17. 失いたくないから/1期生
【魅了ブロック】
18. Route 246
19. 僕は僕を好きになる
20. インフルエンサー
21. きっかけ
22. Sing Out!
23. 夏のFree&Easy
24.ガールズルール
25. 君に叱られた
26. 他人のそら似
【アンコール】
EN1. 私の色/高山一実
EN2. サヨナラの意味
EN3. 偶然を言い訳にして
EN4. 君の名は希望
EN5. 泣いたっていいじゃないか?
「私の色」歌わせていただきました。上手に歌えませんでしたが、お聴きいただき、ありがとうございました。
きょう2021年11月21日をもちまして、乃木坂46を卒業します。
10年間のアイドル生活も今日で最後です。
実は、10年間ずっと悩んでいたことがあります。
それは最後の日に何を語るかです。
私はあるときから、語りに思いが乗り切らないような気がして、小説を書こうと決めました。
小説みたいなものかな? 小説と呼べるかわからないですけど、よかったら皆さん、暇なときに読んでください。
ここでは感謝の気持ちだけお伝えさせていただきたいと思います。
まずはメンバーのみんな、私はメンバーのことが大好きで、今のメンバーも、昔のメンバーも、10年間、乃木坂のメンバーのことが大好きでした。
今のメンバーは努力家で、すごいおしとやかな子が多くて、心がすごく優しくて、すごくあったか~い空気、暖色な空気がいつも流れてます。
そんな今の乃木坂も大好きだし、昔のメンバーといろんなことしてくだらないことして笑った日々も大好きだし、本当に、本当に、アイドルになりたかったけど、乃木坂46を知ってしまったら、乃木坂になりたいって思います。来世で。それくらい本当に好きでした。
初期の玲香キャプテンも、今の真夏キャプテンも、46人ぴったりいた時代も、そうじゃなかった時代も、本当に楽しかったです。ありがとう。
そして、マネージャーさん、衣装さん、メイクさん、家みたいな楽屋をいつも作ってくださり、ありがとうございました。本当にみんな優しくて、お姉ちゃんみたいな、兄みたいな、親みたいな、皆さんにたくさんお世話にしてもらって、10年間支えられました。ありがとうございました。
そして、現場でお会いしたスタッフさん、共演者の皆さん、アイドルなのに全然顔がかわいくなくて、面白いことも言えないし、すみませんでした。でも、お会いできてうれしかったです。いろいろお仕事してくださりありがとうございました。
そして、私を乃木坂46に選んでくださった立ち上げ当初のスタッフさん、秋元先生、私の人生を変えてくださり、ありがとうございました。
そして、友達のみんな! あ、声が素に戻っちゃってごめんなさい! ステージなのに。
私は友達のみんなも大好き! 乃木坂46に入る前の人生も大好きです。乃木坂に入る前も入ってからも仲良くしてくれてありがとう。東京も一緒に楽しんでくれてありがとう。ありがとう。
そして家族。私はけっこう人に好きとか、大好きとか伝えるのが好きなんですけど、家族に対してだけは下手で。愛情表現がなかなか今まで言えなかったけど、この時代にね、生まれてよかったって思うし、私を今まで育ててくれてありがとう。助けてくれてありがとう。
最後に、ファンの皆さま。(言葉に詰まる。涙ぐみながら)
最後にこんなにステキな景色を見せてくださって、ありがとうございます。(拍手)
いっぱい夢をかなえてもらったのに、かないすぎて今後の人生不幸になるからやめてってくらい幸せだったのに、私の大好きなピンクと水色の景色を…すごい! ガラガラの握手会のときも、こんなにたくさんの人に囲まれている今も、ずーっと幸せでした。この皆さんにいただいた幸せ、ありがとうを胸に、これからの人生も頑張っていきたいと思います。
ここにいる皆さん、そして、今見てくださっている皆さん、皆さんは幸せを作る天才です。天才と過ごせて、私は幸せでした。どうか、サヨナラではなく、これからもよろしくお願いしますと言わせてください。
そして、今までお世話になった乃木坂46には、最後にきちんとお別れを告げたいと思います。今までありがとう。
7月の大阪公演を皮切りに、宮城、愛知、福岡で行われてきた「真夏の全国ツアー2021」 。ファイナルの東京ドーム公演は当初9月に実施される予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により2カ月延期に。乃木坂46の東京ドーム公演が行われるのが2017年の「真夏の全国ツアー2017」以来4年ぶりということもあり、メンバーにとってもファンにとっても待望の開催となった。さらに21日の公演は10年間グループを明るく支えてきたムードメーカーであり、小説家としての顔も持つ1期生・高山一実のラストライブに。この記事ではその2日目公演の模様をレポートする。
開演直前には2018年上演のミュージカル「美少女戦士セーラームーン」に高山とともに“Team MOON”として出演した樋口日奈、伊藤理々杏、山下美月の3人が影ナレを担当。そしてとうとう開演時刻になると、巨大なスクリーンにオープニングムービーが映し出されたのち、おなじみの「OVERTURE」が流れ始め、会場が大きな期待感と乃木坂46カラーであるパープルのペンライトの光でいっぱいに。ステージにメンバーのシルエットが浮かび上がるのと同時に、1曲目「ごめんねFingers crossed」がスタートした。勢いよく花道を駆け抜けた彼女たちは、センターステージから360°全方向にパフォーマンスを届けたり、さらに3方向に伸びたサブステージに散らばって歌唱したりと、広い東京ドームに笑顔を充満させる。このほか、序盤のブロックではシングルの表題曲が惜しみなく披露され、「太陽ノック」の曲中にはトロッコに乗ったキャプテン秋元真夏が「アメイジング!」という高山の決めゼリフを元気よく叫ぶ。「おいでシャンプー」ではメンバーを乗せて上昇していくセンターステージに観客の視線が釘付けになった。
今回の「真夏の全国ツアー」では事前に募ったリクエストをもとにシングル表題曲、カップリング曲、アンダー曲、ユニット&ソロ曲といった各カテゴリーのトップ10を選出する結成10周年特別企画を実施。東京ドーム公演の2日目でもそのランキングの中から楽曲が披露された。まずはドラマおよび映画「映像研には手を出すな!」に出演した齋藤飛鳥、山下、梅澤美波のトリオがパン型のブローチを付けたユニークな格好で登場し、ユニット&ソロ曲で1位になった映画の主題歌「ファンタスティック3色パン」を歌唱。続く「せっかちなかたつむり」では高山のほか、同じくグループからの卒業が決定している生田絵梨花や新内眞衣よる貴重なパフォーマンスにファンが夢中になり、カップリング曲1位の「ひと夏の長さより…」ではメンバーたちが高山へのメッセージをしたためたスケッチブックを掲げて涙を誘う。インストゥルメンタルのダンストラックで会場の空気が引き締まったあとは、アンダー曲1位のクールなナンバー「日常」、シングル表題曲1位のサマーチューン「裸足でSummer」と続き、最後は与田祐希がセンターを務める「全部 夢のまま」でランキングのブロックが締めくくられた。
齋藤が「ずー(高山)との一番の思い出は、ごはんの約束をドタキャンしたことです」と語るなど、和やかな雰囲気のMCを挟みつつ、ライブはメンバーが期別に分かれてパフォーマンスするブロックへ。4期生が人気曲「I see…」で会場のボルテージを上昇させたのを皮切りに、3期生が「トキトキメキメキ」、2期生が「アナスターシャ」をそれぞれ堂々と披露。高山を含む1期生は2012年発表のデビューシングル「ぐるぐるカーテン」のカップリング曲である「失いたくないから」を歌い、場内をセンチメンタルなムードで満たした。その後は「Route 246」や「僕は僕を好きになる」などのシングルの表題曲が次々に畳みかけられる。乃木坂46の代表曲の1つである「インフルエンサー」ではステージ上から炎や火花が噴出。メンバーは結成10周年を迎えた証として貫禄あふれるライブを繰り広げ、観る者を圧倒した。
ライブ終盤にはこれまでの10年間の歩みを振り返る映像が上映されたのち、3期生や4期生の若手メンバーが力強い決意の言葉を口にしていく。凛々しい表情を浮かべた山下が「乃木坂46は私たちが守り続けます!」と宣言すると、秋元は「新しい時代を作るのはここにいる後輩たちです。これからも後輩たちと一緒に乃木坂を育て、成長させていきたいと思います。乃木坂46をこれからもよろしくお願いします」と頼もしくしっかりとした口調で挨拶。彼女の「10年の感謝の気持ちを込めてこの曲を送りたいと思います」という曲振りを合図に、乃木坂46はセンターステージで円陣を組んで全力でかけ声を叫び、これまでも大切に歌い紡いできた「きっかけ」を歌唱した。この曲では全メンバーが1パートずつソロで歌をつないでいく特別な演出が展開され、場内に降り注ぐ紙吹雪も相まって1人ひとりの歌声が観客の胸にエモーショナルに響いた。
その後、ライブは齋藤の熱い煽りとともにラストスパートに突入。「Sing Out!」では観客が曲に合わせてクラップやスティックバルーンを鳴らし、東京ドームに大きな一体感が生まれる。また「夏のFree&Easy」や「ガールズルール」ではメンバーがバルーンに乗って宙高く上昇し、2階席の後方まで隅々に屈託のない笑顔を振りまいた。さらに最新シングル「君に叱られた」でファンを大いに沸かせた乃木坂46は、結成10周年を記念して制作されたナンバー「他人のそら似」を披露。秋元の「皆さんのおかげで結成10周年を迎えることができました。本当にありがとうございます。そして来年はデビューした年から10年を迎えます。その新しい節目とこれから起きる変化、どちらも必ず私たちはプラスに変えます。これからも乃木坂46をよろしくお願いします」という言葉をきっかけに、メンバーが客席に向かって一斉に頭を下げたほか、ファンへのメッセージがつづられた巨大な垂れ幕が宙に浮かぶバルーンから吊り下げられ、会場が温かく感動的な空気で包まれた。
アンコールになると、淡い水色のドレスに身を包んだ高山が1人でセンターステージへ。水色とピンクのペンライトの光できれいに染まった客席に向け、「君に叱られた」にカップリング曲として収録されているソロ曲「私の色」を歌い上げた。「誰かと比べることはないけど 私は私らしく生きて行きたい」という歌詞にありったけの思いを詰め込んだ高山は「実は10年間、ずっと悩んでいたことがあります。それは最後の日に何を語るかです」と切り出し、「今のメンバーも昔のメンバーも、10年間乃木坂のメンバーのことが大好きです。今のメンバーは努力家でおしとやかな子が多くて、心がすごく優しくて暖色な空気をいつも得られています。昔のメンバーといろんなくだらないことをして笑った日も大好きだし、来世でも乃木坂になりたいと思うくらい好きでした」とメンバーへの感謝の気持ちを言葉に。続いてスタッフ、友人、家族への思いを語ったあと、「最後にこんな素敵な景色を見せてくださってありがとうございます」「がらがらの握手レーンのときも、こんなにたくさんの方に囲まれている今もずっと幸せでした。皆さんに与えられた幸せを胸に、これからの人生もがんばっていきたいと思います。皆さんは幸せを作る天才です。天才と過ごせて私は幸せでした。どうかさよならではなく、これからもよろしくお願いしますと言わせてください」と瞳を潤ませつつも晴れやかな表情でファンに呼びかけた。
胸の内から湧き上がる感情を伝え終えた高山は、メンバーと一緒に「サヨナラの意味」を歌う。10年間の思い出の写真が映し出されるスクリーンをバックに、前向きな歌詞が並んだ卒業ナンバーを響かせ、「偶然を言い訳にして」「君の名は希望」の曲中にはバルーンで場内を回ってファンの姿を目に焼き付けた。次のMCでは同じ1期生で、高山の親友である和田まあやが「ずーがいたから私は乃木坂46の活動がより楽しかったし、ずーに出会えたことが本当にうれしくて……ずーに会うとすごく元気が出て、周りのみんなもすごく楽しそうで」と涙ながらに別れを惜しみ、「今までたくさんお世話になったし、これからもたくさんお世話になろうと思います。本当に10年間お疲れ様でした」と卒業を祝福した。
そして高山の「今までの人生、たくさん助けてもらいました。歳を重ねていっても楽しいこと、つらいことがあると思います。でも、一緒に乗り越えましょうね」という柔らかな語りを経て、ライブの最後に披露された楽曲は「泣いたっていいじゃないか?」。曲中にメンバーから鮮やかな花束を受け取った高山は「本当に幸せでした! 10年間、本当にありがとうございました!」と改めて感謝の思いを叫ぶ。すると、会場のファンは「卒業アメイジング」と書かれた紙をサプライズで一斉に掲げ、最後の最後まで高山に愛と幸せを届けた。
アイドルグループ・乃木坂46が21日、東京ドームで全国ツアー『乃木坂46「真夏の全国ツアー2021」』(5ヶ所10公演)最終公演を開催した。乃木坂46の東京ドーム公演は、2017年11月以来4年ぶり。本来は9月8・9日に開催予定だったが、コロナ禍で延期となり、2ヶ月半越しに“真夏のツアー”ファイナルを迎え、本公演をもって1期生の高山一実(27)が卒業した。
グループカラーの紫のペンライトの光が踊るなか、4年ぶりの東京ドーム公演がスタート。セットリストとはツアー開催前に実施されたリクエスト投票の結果をもとに、表題曲、アンダー曲、ユニット&ソロ曲、カップリング曲の各カテゴリーでTOP10に入った楽曲を中心に構成された。発声が禁じられた観客にはスティックバルーンが用意され、MCでメンバーが客席に問いかけると、紫色のバルーンが割れんばかりの音が響き渡った。
ユニット&ソロ曲1位の「ファンタスティック3色パン」は1期生の齋藤飛鳥と3期生の梅澤美波、山下美月の映画『映像研には手を出すな!』トリオでキュートに披露。カップリング曲1位の「ひと夏の長さより…」では、本公演をもってグループを卒業する高山へのメッセージボードが映し出され、生田は「一実愛してる by イクオ」、与田祐希は「食べられたい」と個性あふれるメッセージを送った。
アンダー曲1位の北野日奈子センター曲「日常」ではドームが青一色に染まり、表題曲1位の「裸足でSummer」では気球に乗ったセンターの齋藤が「みんなここだよー! 上の方ほうまでしっかり見ますよー」とスタンドに呼びかける、ファンはそれぞれの推しタオルを掲げてアピールした。
MCでは高山との思い出を語るパートも。同期の齋藤は「ずー(高山の愛称)との大切な思い出、お涙ちょうだいかもしれないけど…」と前フリを入れると、「一番の思い出は、ずーとのごはんの約束をドタキャンしたことです」と、いたずらっぽい笑顔。生田もこのときにドタキャンされていたといい「ちょっと飛鳥!なんで私にはあやまらないの?」とクレームを入れ、「2人で行かないでね」と3人で行く約束。人のいい高山が「皆さんも一緒にごはんいきましょうね」と客席に語りかけ、ファンがバルーンを叩いて喜ぶと、メンバーは「なんでもかんでも言っちゃだめよ」と釘を差し、笑いを誘っていた。
期別パートでは4期生が「I see…」、3期生が「トキトキメキメキ」の人気曲を歌い、2期生の「アナスターシャ」から、1期生「失いたくないから」への流れで涙腺を緩ませた。
ラストスパートを前に、3期生の梅澤美波、与田祐希、山下美月、4期生の賀喜遥香、遠藤さくらが決意表明。本公演をもって高山が卒業し、今年いっぱいで生田絵梨花、来年1月末予定で新内眞衣と1・2期生の卒業が相次ぐだけに、3・4期生にかかる期待とプレッシャーも大きい。山下は「結成から10年。私はその歴史の半分しか知りません。ゼロから立ち上げ、成長し続け、こんなにもたくさんの方々に愛されるグループを作り上げた先輩方には尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。この歴史を私たちが終わらせるわけにいきません。乃木坂46は私たちが守り続けます」と力強く宣言した。
これを受け、1期生でキャプテンの秋元真夏は「10年という月日が経ち、乃木坂46は変化の時を迎えています。新しい時代を創るのは、ここにいる若い後輩たちです。未来の可能性を持った後輩たちと乃木坂を一緒に育てて、そして、成長していきたいと思います。乃木坂46をこれからもよろしくお願いします」とあいさつした。
続けて「10年の感謝を込めてこの曲を贈りたいと思います。『きっかけ』」と曲紹介。センターステージで円陣を組み、「せーの! 努力、感謝、笑顔、うちらは乃木坂上り坂46!」とメンバーの掛け声が響き渡り、ドームが紫一色に染まるなか、久保史緒里と生田が定評のある歌唱力を響かせて感動を誘った。さらに、東京ドームならではの演出として気球5機が乱れ飛ぶなか、山下の煽りから「ガールズルール」などを披露し、本編ラストは10周年記念曲としてプロデューサーの秋元康氏が書き下ろした「他人のそら似」で締めた。
キャプテンの秋元は4年前の東京ドーム公演を振り返り、「4年前は、東京ドームという存在の大きさに“どうしたらいいんだろう”と、少し怖くなってしまう部分があって、終わったあとに“必ずリベンジをしたい”と願っていました」と胸中を吐露。「こうして4年経った今、リベンジができて、しっかり皆さんの顔を見ながらライブができていることをうれしく思います。それもすべて皆さんのおかげです。本当に本当に今までありがとうございました」とファンに感謝を伝え、メンバー38人全員で深々と一礼した。
来年5月14・15日には、国内最大級の7万人以上を収容する日産スタジアムでデビュー10周年を記念した『10th YEAR BIRTHDAY LIVE』を行う。