松村沙友理から白石麻衣への卒業の手紙文

まいやん、卒業おめでとうございます。伝えたいことがたくさんあるんだけど、せっかく想いを伝える時間をもらったので、厚かましくも私たち2人のことを書かせてもらおうと思います。

まいやんは私との思い出の中で、いちばん印象深いことは何ですか? まいやんの卒業が決まって、いろんなところでまいやんとの思い出を話してきました。沖縄やハワイに行ったこと、ミュージックビデオでのハプニング、音楽番組での姿…まいやんとの思い出は数え切れないほどあるけど、私の中のいちばんの思い出は、事務所の会議室で、2人きりで、内緒話をしたことです。覚えてるかなー?

乃木坂46が結成されて、まだまだ必死に毎日を過ごしていた7年か8年くらい前だと思います。リハーサルが終わって、みんなが帰っていくなか、2人で会議室のピアノの下に隠れるように座って、話をしました。

その頃の私は、一生ここで生きていくと思っていた大阪から上京して、根暗で、自分から話しかけたりもできない性格のせいで、東京に友達もいないし、まだメンバーともちょっと壁を感じてしまっていました。

だからこそなのか、どういう流れでそうなったのかは忘れちゃったけど、話の内容は、お互いの家族のことだったり、他の人からしたらなんてことない話だったんだろうけど、隠れて、こそこそと話をするのが、まるで2人だけの内緒話をするかのように、私には特別なものに感じられました。

女の子は秘密を共有して仲良くなると言うけれど、あのときの私には、確かにその感覚があったし、私はそのとき、まいやんの心に触れた気がしました。私はそれがうれしくてうれしくて、「この子を一生、大切にしよう」と思ったんです。

それからすぐの選抜発表で「ガールズルール」のフロント3人(白石、松村、橋本奈々未)に選ばれて、この3人は運命で結ばれているって強く思いました。これが、私がまいやんとの思い出の中でも、特に大切に大切にしまいながら、今日まで思い続けていたことです。

オーディションの日、駅で私を助けてくれたヒーローは、年月が経って、私の大切な人になり、しんどいときは支えてくれて、同い年ならではの、助けあい、思いあえる関係がとっても心地よくて、ずっとずっと一緒にいられたらいいのに…と願っていたのに、今日、この日がやってきてしまいました。

この手紙を読むとき、私はどんな顔で読んでいるんだろう? ライブでまいやんに、想いを伝えられているかなぁ? ちょっぴり心配だから、伝え残すことがないように、今、伝えたいと思います。

まいやん、初めて会う私のことを助けてくれてありがとう。練習中に1人でいる私をごはんに誘ってくれてありがとう。『プリンシパル』の練習中、「つらいね」って一緒に泣いてくれてありがとう。私がしんどいとき、前を向けるようになるまで待っていてくれてありがとう。

まいやんの根がいい人なところ、大好きだよー。まいやんの、においをかぐのも好き。肌をさわるのも、ちょっと嫌がられながら、ほくろを数えるのも好き。まいやんのきれいな、通る声が好き。実は怖がりで、私に「先に行って」って言うところも好き。私のことを「さゆりちゃん」って呼んでくれるところ、目が合うと、いっぱいの笑顔になってくれるところ、私のことを「大好きな人」って言ってくれるところ、全部全部、大好きだよ。

これから先、仕事場で、ライブで、まいやんがいないことを想像すると、さみしくてさみしくて仕方がありません。「ぐるカー(ぐるぐるカーテン)」も「おいシャン(おいでシャンプー)」も、いつも横を見たら、まいやんと、かずみん(高山一実)がいるのも大好きだったし、一緒にユニットもたくさんしたよね。でも「シャキイズム」も「ロマいか(ロマンティックいか焼き)」も、これから私は、誰とペアを組んだらいいんだろう? 2人でいつも“キラーン”て遊んでいたのに、もうできないのかな…さみしいよ。

さみしくてさみしくて、どうしたら、このさみしさがなくなってくれるのかがわかりません。“こんなこと言われたら、気持ちよく卒業できないよ”って思わせたらごめんね。でも私は、どうしようもなく不器用で、今まで、まいやんがたくさん愛を伝えてくれていたのに、上手に受け取れてなかったような気がしてなりません。あのときもっと、こうしたらよかった、もっとこうしたかったって、ないものねだりはしたくないから、これからは遠慮しない関係になりたいです。

まいやん、本当に大好きだよー。乃木坂46のために、たくさん頑張ってくれてありがとう。たくさんの人の想いを背負ってくれてありがとう。本当に本当に、お疲れさまでした。

松村沙友理

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